今回は800投稿記念記事です!いつものように気が付いたら800投稿を過ぎていました‥投稿記念ということでコラム的な内容でお送りします。オーダースーツでどんなスタイルでも作れます?それってどうなの?
オーダースーツ業界に物申す?
すいません。そんな偉そうな話じゃないんです。
しがないブロガーの戯言と斬って捨てていただいて構いませんが、個人的に思っていることを述べさせていただきます。
日本のもの作りは世界最高峰である。
これはもう間違いない。
ただ、その反面オーダースーツ業界は小器用どまりな感が否めないんですよ。
英国風、ナポリ風、ミラノ風‥うちはこれだけいろいろなスーツを仕立てられます!お好みの一着を是非うちで!みたいな感じですよね。
で、あなた達のお店のスタイルは?
と思ってしまう。
紳士服の源流は英国です。英国貴族がバカンスでイタリアにいったときに、現地でオーダーした結果生まれたのがイタリアスーツの源流と言われています。
言わばイタリアやアメリカというのは、英国のスーツを模倣しながら自分のスタイルというものを確立したということです。
じゃあ日本は?
英国風、ナポリ風、ミラノ風?それを日本のオーダースーツ店では「今のトレンドは英国調なんですよ~」って言うんですよ。
それってカッコいいかな?
私たちは日本人でここは日本ですよ。
発端はRING JACKETでの話し。
ちょっと前になりますが、2020S/Sの新作を冷やかしにいったときに店員さんといろいろと話しをさせていただきました。
リングヂャケット、海外でも結構売れているというお話しを伺いました。
いや、日本人向けに仕立てられたスーツって欧米人に合わないでしょう?といったら、欧米人向けのパターンを作って仕立てているということで「さすが」と思いました。
某イタリアブランドなんて日本人向けに作ったりしないでそのまま売りますからね。
そこで疑問に思ったのはそもそもリングヂャケットのジャケットって欧米受けするの?ということ。リングヂャケットってかなり特徴がありますからね。
その回答ですが、日本海外問わず好き嫌いが分かれるシルエットなので嫌いな人は絶対買わないとのこと。ただそれがうちのスタイルなので、とおっしゃってました。
我が意を得たり、なんて偉そうですが「やっぱりそうですよね」と思いました。
ちゃんとブランドのスタイルというものがあるべきだと思うんですよ。このスーツ良いなと思う所でお願いすれば良いんです。
いろいろなテーラーがうちのスタイルはこう、というのをしっかりと持つようになればいずれ「日本スタイル」というのが生まれると思うんですよ。
敗戦で失われた日本スタイル?
西洋から洋服というものが日本に入ってきて、明治大正と当時の写真を見るとカッコいい人が多い。これは女性も。
当時の流れで現代につながればきっと「日本スタイル」はあったと思うんですよ。でも残念ながらそうはならずに戦争でリセットされます。
その後は復興の流れの中で、アメリカの影響が強くなって大量生産、大量消費。服は工業製品になってしまったのかなと思います。
それを否定する気はないんです。ただ、服好きとしては「もし戦争がなかったら」ということを夢想してしまうんですよね。ひょっとしたらカッコいい紳士淑女があふれる世の中になっていたかもしれません。
そしたらきっとこのブログはないですね。
まぁ歴史に「もし」とか「たられば」はないんですが。でもだからこそ面白いですよね。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回はオーダースーツに求めるものはスタイルじゃない?というお話しでした。
現在のオーダースーツ業界は、小器用さが目立ってスタイルなんてないところが多いですが、いずれ変わってくるんじゃないかなと。目が肥えてくるときっと変わると思っています。
こぼれ話としてはリングヂャケットで話を伺っているときに、某有名なオーダースーツ店の店員がスーツをオーダーしにきたと言ってました(笑)
まぁリングヂャケットのスタイルはリングヂャケットでしか手に入らないですからね。しょうがないよねと思います。
ちなみに全否定する気はないですよ。初心者に英国風とかナポリ風とかを知ってもらうのにはとても良いですから。試して良かったらそれをベースに考えるのがおすすめ。
逆にそういうお店はオーダー初心者向けになってしまいますが。
今回は以上です。ありがとうございました。