今回はクラシックがトレンドだからこそ気を付けたい注意点をご紹介。実際の例をご覧いただきますが、今回はグレーゾーンをご紹介します。人によっては「あり」というもの。とりあえずご覧ください。
トレンドがクラシック回帰ということで、雑誌でも動画でもクラシック云々を良く聞きます。大昔はこうだった、ということでそれを現代に覆刻させてみたり、いろいろなブランドが発信してますよね。
個人的にどうなの?というのは多々ありますが、今回は冒頭に書いた通り「グレーゾーン」のものを2点ほど取り上げます。皆様はどう思われますか?
愛してやまないリングヂャケットのダブルブレスト。
https://item.rakuten.co.jp/ringjacket1954/rt020f75b/
リングヂャケットらしい端正なダブルブレストのジャケットです。
カッコいいですよね。
パッと見でお気付きの方もいるかと思いますが、下1つ掛けの仕様となっています。
これどうですか?
このモデルが登場したのは昨年だったかと思いますが、出たばかりの頃に店員さんに「よりクラシックなディティールを復活させました」と言われたと記憶しています。
「なるほど」と思いましたし、確かにカッコいいとも思いました。
ただこれが現代的なクラシックかといわれると‥うーん。
現代におけるダブルブレストの下1つ掛けは、「外し」のテクニックであって基本ではない認識です。そこをあえて下1つ掛け仕様のダブルブレスト。
これはクラシックだと思いますか?
太くなり続けるトラウザーズ。
ビッグシルエットがトレンドのせいもあるのでしょうか?
トラウザーズもどんどん太くなっている印象があります。
上の画像は「華麗なるギャッツビー」のものですが、だいぶ太いしクッションも完全にワンクッションです。
最近のトラウザーズもこんなイメージのものが増えたなと感じます。
果たしてこの太いトラウザーズは現代においてクラシックと言えるでしょうか?
結論は?(述べません)
昨年試着した下1つ掛けのダブルブレスト。
さて、いつもなら「こう思います!」というのを書きますが、今回はあえて書きません。どちらもグレーゾーンだと思うので。
ただ、個人的な基準としては10年後、20年後に着られるものか?
というのが1つの指針なのかなと思っています。
10年後に古くて着られないとか、恥ずかしくなるようなものはクラシックではないと思います。
例えばシングルブレストのジャケットのラペル幅は、現代だと10㎝くらいが普通ですよね。これはもともとのベーシックな幅8.5㎝が広くなったのですが、10年後にこんなラペル幅の広いジャケット着られないってならないでしょう。
じゃあこれが極端なワイドラペルだったとしたら、やっぱりちょっと苦しいと思うんですよ。
90年代のトレンディードラマのジャケットを見てください。極端に肩パッドが入ってて今じゃ絶対無理ですよね。『ジャケット』はクラシックなアイテムでも、やり過ぎるとクラシックから逸脱するという例ですね。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は問いかけるような記事となっておりますが、言いたいことは「やり過ぎるとクラシックから逸脱する」ということでした。
トレンドアイテムとして購入して、ピークアウトしたら捨てるというのであれば気にしなくてもいいかもいれません。
ただ、それってやっぱりクラシックスタイルじゃないですよね。
下1つ掛け仕様のダブルブレストも、太すぎるトラウザーズも、斉藤さんの中ではグレーゾーンです。皆様の印象はいかがでしょうか。
今回は以上です。ありがとうございました。