ファッション目線でみる映画企画の第9弾。お久しぶりです。今回は1992年の映画「セントオブウーマン」をご紹介します。改めて見ると色合わせの妙を勉強できる素晴らしい映画です。
セントオブウーマンから学ぶ着こなし&スタイル
人生最高の映画を3つ挙げろと言われたらその中に確実に入るのが『セントオブウーマン』。
名優アル・パチーノがアカデミー主演男優賞を獲得した最初で最後の作品。
演技が凄すぎて字幕を見逃して巻き戻したのはこれが最初で最後かもしれません。それくらいこの作品のアル・パチーノの演技は凄かった。
そんな『セントオブウーマン』ですが、ファッション目線で改めて見るとやっぱりカッコいいんですよ。作品の魅力とはちょっと違うかもしれませんが、ファッション目線でご紹介しますでのご覧ください。
設定としてはアメリカのボストンにある全寮制名門高校のシーン。
写真をご覧になればわかる通り、全員ジャケットを着用しているんですよね。しかもほとんどネクタイをしています。これ、高校生っていう設定ですからね。
ジャケットを着てネクタイを締めるのが当たり前というのが良くわかると思います。
ご覧いただきたいのは中央の人物。
トラウザーズのウエスト位置にご注目。股上深めでかなりのハイウエストですよね。これくらいのウエスト位置ってやっぱりカッコいいと思うんですよ。
映画の背景はサンクスビギンズ(感謝祭)の時期なので当然寒い時期なわけです。そんな中、画面左の自然に襟を立てる着こなしとかカッコいいんですよ。このポイントは自然にやっているところ。日本人だとなかなか難しい。
画面右のツイードジャケットにレップタイというのもアメトラらしくて良いですね。
アル・パチーノの色合わせが絶妙ですよね。
このスーツは赤のチェック柄なんですが、その赤とネクタイの色を合わせてさらにストールの色も合わせています。
この装いのカッコよさは本当に勉強になります。
チーフの色も赤(バーガンディ)にしています。ここまでいくとちょっとやり過ぎというか、キザな感じになりますがそこはアル・パチーノですから。斉藤さん。とは違います。
このシーンも良いんですよね。
ネクタイはウインザーノットになっているか?と確認するシーンです。上のチーフのシーンもですが、ここはアル・パチーノが高級娼婦のもとに向かうところ。相手の女性への敬意という意味で精一杯身だしなみに気を遣うわけです。
ただ何故ウインザーノットなのかはわかりません。作品中アル・パチーノがネクタイを締めているシーンは多数ありますが、ほとんどはプレーンノットだと思います。
何故かわかりませんが、ひと手間かかるウインザーノットを選ぶことで相手の女性への敬意としたのでしょうか。
写真右。学校のブレザーですがこれもカッコよく着ていますよね。ネイビーのブレザーに校章に赤が入ってますが、そことネクタイが良く合っています。
左のアル・パチーノももちろんカッコいい。娼婦のもとに行く時と違ってチーフは白でTVフォールドになっています。簡易裁判のような場面ですからそこにピッタリな装いですよね。
セントオブウーマンは面白かったの?
最高に面白いですよ。
何回見ても面白いし、見終わった後に心が洗われます。
出来ることなら記憶を消してもう一度見たいくらい。それくらい面白いし、アル・パチーノの演技が素晴らしい作品。
アル・パチーノの作品といえば「ゴッドファーザー」シリーズがありますし、こちらも大好きな作品ですが、セントオブウーマンはドンパチがないので良い意味で疲れないんですよね。
ゴッドファーザーシリーズのドキドキ感も良いんですが、あれってやっぱりちょっと疲れませんか?
セントオブウーマンのように優しい気持ちになれる映画も良いですよ。
合わせて読みたい。
過去の記事は以下からご覧ください。
映画として面白いと思いかとスタイルの参考になるかは全く別です。コンセプトは着こなし、スタイルの参考になるかという点です。そういう意味ではいずれも文句のない素晴らしい作品ですので是非ご覧ください。
映画から学ぶダンディズム&着こなし第1弾!『カサブランカ』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第2弾!『シャレード』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第3弾!『マイ・インターン』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第4弾!『炎のランナー』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第5弾!『華麗なるギャツビー』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第6弾!『スティング』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第7弾!『太陽がいっぱい』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
映画から学ぶダンディズム&着こなし第8弾!『雨に唄えば』 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は映画から学ぶダンディズム&着こなしの第9弾「セントオブウーマン」でした。ファッション目線でみても、作品としても素晴らしいので見たことがない方は是非ご覧ください。
特にコロナ禍で心が腐るというか、沈んている方にい見て欲しい作品です。見終わった後に心が楽になるというか晴れる作品だと思うので。
やっぱりアル・パチーノはカッコいい。大好きです。
ゴッドファーザーシリーズも見直して記事にしたいんですが、話が重厚なのでコロナ禍の今じゃないんですよね。
さて、次は何の映画を紹介しようかな。
今回は以上です。ありがとうございました。