今回はコラム的な内容でお送りします。トラウザーズ、パンツ、ボトムス、ズボン‥言い方は様々ですが、この下半身に穿く布選びってなかなか悩ましい。そんな時期がありました。
一昔前に比べて選択肢の幅がグッと広がったように思うのがトラウザーズ。
昔は基本ベルトのものしかなかったように思います。
それが近年ではクラシック回帰の流れもあって、サイドアジャスターが登場して定着。紐タイプのトラウザーズや、グルカパンツ等々、ベルトレスのトラウザーズが増えました。
選択肢が増えるのは嬉しい反面、選ぶのに悩むようになった方も多いのでは。
今回は斉藤さん。の考え方の紹介と、基本はこれじゃない?というお話しです。
トレンドから定着するものしないもの。
覚えている方もいると思いますが、数年前は「スキニー」がトレンドでした。
トラウザーズはノープリーツで細いものが主流。これはスラックスもそうだし、ジーンズもそう。
それではこのトレンドが定着したかというと、スキニージーンズは定着したけどスラックスはしませんでしたね。
今現在、あの当時の細いトラウザーズを穿くのってちょっと恥ずかしい。
斉藤さん。はもう残っていませんが、今でもお持ちの方もいるのではないでしょうか。
結局、この定着するしないの違いって何なのでしょうか。
思うにクラシックスタイル、ドレススタイルは、歴史があって出来上がっているからこそ異質なものが定着しないのではないかと。スタイルが出来上がっているからそぐわないものが弾かれるのだと思います。
今のトラウザーズで定着しそうなラインは?
予言者じゃないので難しいですが、1つ確実なのはワイドすぎるトラウザーズは定着しません。昔の細すぎるトラウザーズと同じですね。
一方でベルトレスのトラウザーズは完全に定着すると思っています。
サイドアジャスターがなくなることはないでしょう。
そもそもクラシックなトラウザーズってベルトレスでブレイシーズで吊るものですから。
難しいのはグルパンツのような、クラシックなディティールを取り入れているトラウザーズ。
あとはこういうベルトレスでウエスマンが広めのトラウザーズ。
昔の映画とか見るとクラシックなトラウザーズってウエスマンが広めなんです。
あっウエスマンってベルトを巻く部分ね。上の画像でボタン2個で留めてるところ。
グルカパンツや、こういうウエスマンが広すぎのトラウザーズが定着するかはどちらかといえば懐疑的。現代においては少しディティールが凝り過ぎていると思うので。
ただウエスマンがやや広めというのは定着しそうな気がします。
こういうの。
RING JACKET [直営店 / retail] » Navy stripe suit / RT021S51X
そもそもトラウザーズに何を求めるのか?
ここなんですよね。
斉藤さん。も昔は「おっこれカッコいいな」って思ったものを買っていました。例えばグルカパンツは昔の斉藤さん。なら買っています。カッコいいよね。
あとはこれなんかもカッコいいなと思います。
でも今は買いません。
あなたは装いの中でどこにポイントを持ってきますか?
トップス?ボトムス?どちらも頑張ると「やり過ぎ」になることが多いですよ。1つ1つのパーツが良くても全体で見ると「うーん」という方をたまに見かけます。
斉藤さん。の場合、ポイントはジャケットを中心としたトップスです。トラウザーズに期待するのは土台としての役割となります。
そのため凝ったディティールのトラウザーズは買わないようにしています。
基本のトラウザーズってこんなの。
1プリーツ(1タック)のサイドアジャスター。
スキニーでもワイドでもない普通でテーパードがある程度効いたスラックス。
裾はダブルで4.5㎝~5.0㎝がおすすめ。
賛否はあるかと思いますが、以下の写真をご覧ください。
トラウザーズ主張しているのはどちらでしょうか。
1プリーツ
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2プリーツ
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1プリーツの方が主張しないですよね。
収まりが良いというか、土台として考えるなら1プリーツかなと思います。
そのため最近斉藤さん。がオーダーするときは全て1プリーツのサイドアジャスターです。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回はトラウザーズについてでした。参考になれば幸いです。
勘違いして欲しくないのは、グルカパンツやウエスマンが広いトラウザーズをカッコいいと思っています。穿きこなせれば。
やりすぎてごちゃごちゃしている人をみると「あー」ってなりますが。
斉藤さん。の場合、ジャケットにポイントを持ってきて、ジャケットに他のアイテムを寄せることが多いです。
トラウザーズはあくまで「土台」のため主張はしない。
ご自分のスタイル、よくする装いと合わせて考えてみてください。重要なのは一歩引いてごちゃごちゃしていないか、頑張り過ぎていないかを確認してください。
今回は以上です。ありがとうございました。