大塚家具がヤマダHDの完全子会社になりました。大塚家具といえば親子で骨肉の争いがあったことで知られていますが、勝利した娘さんも結局はこうなってしまったのかと。厳しいですね。
大塚家具の株主総会が話題になったのは2015年のことでした。
創業者である大塚勝久氏と、大塚久美子女史で争った結果、大塚久美子女史が勝利して新しい大塚家具を目指したことは記憶に新しいですよね。
そんな大塚家具の不調はたびたびニュースになりましたが、結局はヤマダHDの完全子会社化という結末に至りました。
父であり大塚家具の創業者である大塚勝久氏は「匠大塚」を起こし、今でも事業が継続しいることを鑑みるとどちらが正しかったのかは結果として現れたように思います。
今回はそんな大塚勝久氏の話しがファッション業界にも当てはまりそうなのでご紹介いたします。
大塚家具完全子会社化に対する創業者の言葉。
短い記事ですので是非ご覧いただきたいのですが、重要なポイントは‥
高価格と低価格という路線については「両方はできない。どちらかを選ぶしかない」とし、久美子氏の路線は無理があったとの考えを示した。
ここなんですよね。
これってファッション業界でも同じことが言えると思うんですよ。
逆に意外と当てはまらないが飲食‥特にお酒ですね。
高価格・低価格の両立が何故無理なのか。
考えるまでもないくらい簡単な話しです。
例えば5,000円のスーツを置いてあるブランドで100,000円のスーツを買いますか?
そのスーツが100,000円の価値があっても売れないでしょう。
簡単に言えば5,000円のスーツが100,000円のスーツの価値を毀損してしまっているんです。
例えばセレクトショップで2,000円のハンカチと、100,000円のスーツがあるということは問題ないんです。競合しないのでそれぞれを毀損しません。
大塚家具の場合、同じ家具で高価格・低価格のものを売ってしまえば先ほどのスーツの例えと同様、やはり高価格の家具の価値を毀損してしまうんですね。
例えばユニクロでクリストフ・ルメールがデザインしたスーツを50,000円で販売したとして売れるでしょうか?
うん?これは売れそうだ。
ルメールってだけで日本では売れそうだ。
例えが悪いですね‥えー、例えばルメールの名前が無くても売れるかといえばそれは売れないでしょう。
ユニクロで50,000円のスーツは付加価値がないと売るのは難しいでしょう。
紳士服大手のアオキとか青山が格安のスーツを出していますが、結局は自分たちの首を絞めているだけなんですよね。
大塚家具が辿った結果をみるとそれが良くわかります。
当てはまらない例もある。
飲食といった味覚が試される「失せもの」系は当てはまりません。
飲食系は不思議なことに自分の味覚よりも他人の味覚を信じる傾向にあるからです。わかりやすい例でいえばミシュランなんかがそうですよね。
アパレルにもブランド信仰はあるのですが、食べる飲むといった「失せもの」とは違い購入したものが残るだけあって全く一緒というわけではありませんね。
一番わかりやすいのはお酒。
イメージ戦略が上手いのがサントリーですよね。山崎を中心としたウイスキーは世界一に輝くくらい素晴らしいお酒です。
一方でサントリーが販売している安いウイスキーはどうでしょうか。
ウイスキー好きの斉藤さん。が飲んだ中で最低なのが「トリス」です。あれは後から色を付けているウイスキーっぽい何かであってウイスキーおは思ってません。
でも世界一のウイスキーを作っているサントリーが出しているから美味しいんだろうってことで売れています。
こういう例外はありますが、基本的には大塚勝久氏も言う通り、高価格と低価格と共存させるというのは難しいのだと思います。購入する側の心理として。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は大塚家具の完全子会社化と、大塚家具の創業者である大塚勝久氏の記事をご紹介しました。ファッション業界もですが、当てはまる業界って結構多いと思うんですよね。
つまり高価格・低価格の共存は無理ということですね。
難しいなぁ。でも考えれば当たり前のことでね。
いつか商売するときの参考にしよう。
しかしそう考えるとアオキ・青山とか今後は大変ですね。
今回は以上です。ありがとうございました。