今回はYouTubeの動画をご紹介。タイムリーというか、とてもわかりやすく「アパレル業界の闇」についてまとまっているので是非ご覧いただきたい。今後変わっていくと思うんですよね。
「アパレル業界の闇」をとてもわかりやすく紹介した動画で、見ていてとても面白かったので当ブログでご紹介します。
アパレルはコロナ過もあって完全に転換期に入っていると思います。
まだまだ意識が低い企業もありますが、日本でも少しずつ変わっていくのではないかと。
化学繊維についてもサステナブルへの意識が高いところは再生ポリエステルを使っていますが、意識が低いところは見た目だけの服をポリエステル100%で作っています。
それでも芸能人を使えば売れる、上手く宣伝すれば売れる、ここら辺は消費者の意識を変えていかないと難しいところもあります。
わかりやすいところでいえばサステナブルの重要性を語った口で、ポリエステル100%の服を褒めているような人は信用しちゃダメですよね。
今後このアパレル業界がどうなっていくのかわかりませんが、ひょっとしたら良い服を長く着る時代がそこまで来ているのかもしれません。
こちらの動画をご覧ください。
オリエンタルラジオの中田さんがやっているYouTubeチャンネルで、登録者数も400万人を超えている人気チャンネルです。
好き嫌いはあると思いますし、たまに「ん?」ってなることもありますが、そもそも参考書籍を面白く要約している動画なので、それはそういうものとして見るべきかなと。
動画は前後編合わせると50分超。ちょっと長いですが面白いので是非ご覧ください。
観るのが面倒だという方のために簡単にまとめると以下のような内容。
■前編
- アパレル業界の闇を作り出しているのは「そこそこ質の良い服を安く着たい」という層である
- 日本では1年間に新品の服が10億枚捨てられている
- ファストファッションの登場で中価格帯が絶滅した
- 日本のアパレル関係の町工場も死滅した
- 今はコストが高くなった中国ではなく、ベトナムやバングラディシュでの大量生産が増えている(最小ロット数は数千~数万)
- ファストファッションを中心とした「安くてそこそこの服」作るために大量生産と大量廃棄という問題が生まれている
- アパレルの原価は15%~30%であり、大量生産で安く作って売り、余りはセールで売る、それでも売れないものは廃棄する、これが一番儲かる
- 服の質は下がり続け、技術力が高い日本の町工場はなくなり、メイドインジャパンの服は忘れられている
■後編
- 高級ブランドも似たような状況が生まれており、バーバリーでは大量生産して余ったものを秘密裏に焼却したのがバレて叩かれた。この結果、反省したバーバリーではサステナブルへの取り組みを行っている
- 問題は大量生産して安く作って大量に消費し余りは捨てるという社会
- 在庫を抱えると「資産」になって税金が上がるため捨てた方が得である
- 大量生産には人権問題もある、近年あったユニクロのウイグル問題もそう(ユニクロは否定している)
- バングラディシュでは工場の天井が崩落したことで1,000人もの方が亡くなっている
- 「安くてそこそこの服」の背景にはこういう人権問題がある
- 日本でも「外国人技能実習制度」があった(今でも名前を変えてある)、非常に安い賃金で働かせていた
- 人権や環境に配慮していない企業とは取引をしない、欧米発信でいずれそういう時代がくるかもしれない
- 人権や環境の大切さに企業や国も気が付いている(ビジネスになる)
- そういうアパレルも現れている(原価公開、製造工程の発信)
なるべく簡単にまとめたつもりでしたが、50分の動画をまとめるとかなりのボリュームになってしまいました。
だいたいまとまっていると思います。
動画の内容について思ったこと。
サステナブルについては当ブログでも度々取り上げています。
斉藤さん。の場合は服が好きでブログもやっているので、動画の内容について知っていたことも多いですが、知らない内容もありました。
サステナブルへの流れは確実に来ていて、いずれはこの大量生産問題というのは無くなっていくと考えています。
ただ大量生産が問題なのではなく、本質は環境と人権への配慮が出来ていないことだと思います。ここを解決できるのであれば大量生産しても問題はないわけで。
あと安い賃金で働かされている人に対して「人権侵害」だというのもちょっと恐くて、その賃金でも働くということは需要があるということですよね。
奴隷として無理やり働かせているなら大問題ですが、安くても働かざる得ないという環境の方を先に解決しないと、人権問題に配慮して工場閉めますってやった瞬間多くの人が路頭に迷うことになりますよね。
また、現代ではユニクロを中心とした「安くてそこそこの服」に慣れてしまった層が多いので、大量生産を止めてしまった場合にどうなってしまうのか。
値段は大きく上がることになりますが、それが服を着るということを見直す切っ掛けになるか、それとも極端に服を買わなくなるか。
おそらく後者の方が可能性が高いですよね。
ちなみにユニクロの場合、ニットなんかはイタリア製で1万円くらいのものと同等か、それより良いものが3,000円で買えてしまいます。それこそ人件費の違いでしょうか。
斉藤さん。が所有している服の8割くらいは日本製、残りはイタリア製か中国製で、ベトナム製が極少数ありました。バングラディシュ製はゼロ。
合わせて読みたい。
サステナブルについて取り上げた記事をいくつがご紹介。
しかし服を買うなら捨てろってサステナブルとは真逆な考え方ですよね。
7回着たらゴミ箱行き!?サステナブルにファションを楽しむ! - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
服を買うなら捨てるべき!?捨てないでいい服を買うのが良いよね。 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
売った数で出世!?サステナブルって何?アパレル業界の闇。 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
1200投稿記念!サステナブルと”失われた”カルロ・バルベラ。 - 1978 -アラフォーからの一生モノ探しー
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は「アパレル業界の闇」について語った動画をご紹介しました。
思っていたよりも記事が長くなってしまいました。読みにくかったら申し訳ない。
俺は関係ない、そんな人はほとんどいないですよね。
斉藤さん。のようにメイドインジャパンの服が8割あるという人間ですら、全く無関係ではいられないのが大量生産問題。
ユニクロをやめたら大丈夫?いやそういう問題じゃないのは動画で語られていた通り。
皆様はどう思われますか?
下着やタオル、マスクにハンカチ、スニーカー等々、忘れがちなものも含めて製造国を確認してみてはいかがでしょうか。
全てを急に変えるのは難しくても、意識しておくことで少しずつ変えていけるのではないかと思います。
今回は以上です。ありがとうございました。