皆様は冠婚葬祭用の礼服(ブラックスーツ)をお持ちですか?今回は冠婚葬祭用の礼服ついて。意外と難しいんですよね。色もそうだしディティールも。是非ご覧ください。
冠婚葬祭用の礼服(ブラックスーツ)、いわゆる略礼服はお持ちですか?
必要な機会が少なく出来れば買いたくはないものの、いざという時ないと困るのが冠婚葬祭用のブラックスーツ。
今回は斉藤さん。が所有しているブラックスーツ、そして赤峰先生等の業界人から伺った話しをベースに記事にしました。日本独自の文化もあってこれがなかなか難しい。
参考になる方もいるかと思いますので興味がある方はご覧ください。
仕立てた礼服(ブラックスーツ)について思うこと。
斉藤さん。が仕立てた礼服(ブラックスーツ)は以下の通り。
- 光沢のないブラックスーツ
- シングルブレスト
- センターベント
- トラウザーズの裾はシングル
- 水牛ボタン・キュプラ
光沢のないブラックスーツの時点で葬祭向けです。冠婚に使うのであれば親族席でしょうか。近親じゃないのであれば、個人的にはネイビーとかグレーのスーツをおすすめいたします。光沢のあるブラックスーツであれば冠婚向けなんですけどね。
そして問題はベントですよね。
フォーマルスーツであれば「ノーベント」が基本。
ただ「略礼服」になると‥実は確たる定義がないと聞きました。
そのためセンターベントにしたのですが、今でもこれが正解だったのか悩みます。やっぱりノーベントの方が良かったかもしれませんね。
トラウザーズは当たり前のようにシングル。
これは他に選択肢はないと思っています。
ちなみ生地の目付は300gを選びました。これは夏以外を見越しての事ですが、もし夏に葬儀があったら我慢して着用するつもりです。夏も冬も、さらには冠婚葬祭の全てで着用したいというのはちょっと難しいかなと。
赤峰先生の話し。
FORZASTYLEの会員向け動画で語っておりました。
フォーマルの基本はノーベントであると。ただし日本の場合、お寺での葬儀もあって畳に座ることもあり、必ずしもそう言い切れない部分もある。
ベントがないと座り難いという問題があって絶対こうだとは言えないとのこと。
服というのは文化であり、その土地に根付くものであるという赤峰先生らしい言葉。
ただ、昔めだか壮に伺ったときに聞いた話では、やはりノーベントがおすすめのようです。どちらが間違いないかで考えればそうなるのもわかりますよね。
齋藤力氏の話しとRING JACKETの提案は?
先日DORSOに伺った際にブラックスーツの話しになりました。
齋藤力氏は「自分に任せていただけるならノーベントです。ラペルはノッチドラペルでもピークドラペルでも好きな方で」とのことでした。
パタンナーでもある齋藤力氏は、ブラックスーツも燕尾服も型紙を作成したことがあると仰ってました。
また、今期(2024年)RING JACKETがフォーマル用のブラックスーツを販売しました。こちらはサイドベンツ仕様となっています。
これは明らかに意図的なものだと思います。「ルールとマナーを踏まえた上で装いを楽しむ」と書いてあるのでそこがポイントなのかもしれません。
礼服(ブラックスーツ)の仕様についておすすめは?
まず基本的に葬祭用での購入を考えます。
冠婚についてはネイビーやグレーを選びます。嫁様側の親族の結婚式であれば礼服を選びます。これは万が一のことを考えて嫁様が恥をかかないように。本質を理解せずに固定観念に囚われている方はどこにでもいますので。
その上でこれから購入、仕立てるのであれば以下のようにします。
- 生地はウール100%で光沢のないもの。目付は260g~300g程度
- ベントは「ノーベント」
- ラペルは「ノッチドラペル」
- トラウザーズの裾は「シングル」
この記事をご覧の皆様におすすめするのは上記の仕様ですね。
ジャケットのシングルブレストかダブルブレストかはお好みでよろしいかと。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は冠婚葬祭用の礼服(ブラックスーツ)についてでした。
この記事が参考になれば幸いです。専門家の間でもディティールが異なるため絶対こうあるべきとは言い切れません。
滅多に使わない、でも必要なのが礼服。
だからこそ失敗のないように、後悔の内容に検討してください。間違いないことは葬祭に使いたいのであれば光沢のないブラックです。
結婚式はハレの日なので必ずしもブラックスーツである必要はないと思います。そのためまずは葬祭を考えた方がよいと思います。
今回は以上です。ありがとうございました。