今回はストレッチ素材について。実際の体験を踏まえて語っていこうと思います。最近とくに多いストレッチ素材ですが本当に快適なのでしょうか。
数年前にポールスミス?だったと思いますが、スーツを着て体操をするようなcmを見かけたことがあります。最近も似たようなコンセプトのcmがYouTubeで流れてきました。
このcmを見て「凄い!欲しい!!」ってなるのでしょうか。とても不思議。
当たり前ですがスーツと運動って真逆のものですよね。だからcmとして面白いのはわかりますがスーツが欲しくなるのかというと疑問。まぁ運動はしないけど需要はあるのでしょうね。
ストレッチ素材って何だ?
ウールや綿に「ポリウレタン」を混紡した伸縮性の高い生地のことです。他にもいろいろあるかもしれませんが、とりあえず化学繊維を使った伸びる生地だと思ってください。
一番身近なところだと、靴下はだいたいストレッチ素材を使用していると思います。綿100%やウールの靴下もありますが、こだわる方じゃないと持っていないと思われますので、イメージが湧かない方は身近にある靴下を引っ張ってみて下さい。
近年では多くのアイテムに使われます。スーツやシャツ、トラウザーズ。使われていないアイテムを探す方が難しいくらい。このストレッチ素材、かなり好き嫌いがわかれるものとなっています。
服好きに嫌われる化学繊維。
ストレッチ素材がトレンドになっている昨今ですが、一方で化学繊維を嫌いだという人は多いですね。斉藤さん。はそうでもありませんが絶対NG、嫌いな人の理屈はわかります。
・サステナブルではない
環境に配慮したい場合にはあまりおすすめ出来ない化学繊維。
洗濯時に出ると言われているマイクロプラスチックによる海洋汚染が問題になったり、作る上で石油などの資源を使い大量のエネルギーとCO2を排出、さらには作った服を処分するにも自然に土に還すのが難しい。
少し前には映画「燃えるドレスを紡いで」でも取りあえげられた問題です。
デメリットが多いのに作られるのはコストが抑えられること、そしてストレッチ素材のような機能性素材に必要だからでしょうか。いずれにせよサステナブルからは遠い素材になります。
・見た目が安っぽい
最近の化学繊維混紡の生地は安っぽさが少なくなりました。昔は酷いものが多かったのですが。本当に化学繊維100%って思うようなものも出てきていますが、そういったのは意外と高額だったりしますね。
少なくとも見た目という意味ではとても進化していると思います。逆にいえば安っぽく見えなくなったからトレンドになったところもあるのでしょうか。
もちろん今でも粗悪なものは多々あります。
・体に悪い
わかりやすいのは静電気ですね。アクリルの服を冬に着ていると結構な頻度で「バチッ」となるかと思います。
あとは吸水性が低いので汗を吸ってくれない。そうすると湿疹ができたりします。シャツが昔からなぜ綿なのかといえば下着として汗を吸収するためなんですよね。
個人的には化学繊維はあまり好きではありません。ただ、我慢できないというほどでもなく混紡生地のアイテムはちょこちょこ所有しています。
ストレッチ素材の是非
今までいろいろなストレッチ素材を試しました。
結論から申し上げますと基本的には意味がないと思います。
冒頭に申し上げましたが、ポールスミスがスーツを着用して体操をする動画を撮ったり、最近も似たようなcmを見かけることもあります。
しかしスーツを着る上で必要がない動きですよね。スーツやシャツ、スラックスでストレッチが効いていることによるメリットって何でしょうか。
考えても出てこない。
スーツで前転しませんし、体をひねるとかもしないと思います。シャツは体に合っていればストレッチが効いていなくても違和感を感じません。たぶん着比べてもわかりません。
強いていえばスラックスで靴紐を結ぶときのような、かがむような動作をする場合には恩恵があるかもしれません。
所謂ドレスアイテムでストレッチは意味がない。
実体験として動画とかでストレッチが効いていて楽という言葉は嘘だと思います。セールストークでしかないのかなと。もっとも自宅で洗濯できるとか、そういう方面で魅力を感じるのであれば良いかもしれません。
じゃあストレッチ素材が活きるところはといえば、一番感動したのは「ジーンズ」です。ジーンズって穿き心地が好きじゃなかったので穿かなかったのですが、ヌーディージーンズを穿いて感動したんですよね。 細身で肌にピタッとしたトラウザーズなんかはストレッチが素材が活きると思います。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回はストレッチ素材についてでした。ストレッチ素材はやたら持て囃されていますが、実体験としてほとんど意味がないと感じています。肌に密接するようなアイテムであればストレッチ素材の良さが活きると思いますが、それ以外ではあまり意味がありません。
とても着心地がいいようなイメージ戦略をしていますが、ファッションに良くあるやつなのであまり信じないことをおすすめします。
もちろん用途によっては有用だと思いますのでそこは勘違いしないでくださいね。例えばスラックスを着用して自転車通勤をする、みたいな方であればストレッチ素材の恩恵を感じられると思います。
その反面、普通にスーツを着て電車通勤をするという方に、ストレッチ素材のスーツは不要だと思います。ストレッチ機能が必要か、よく考えてみて下さい。
今回は以上です。ありがとうございました。