前回は3年ほど愛用している、として紹介したSANYO「100年コート(ロングトレンチ)」ですが、5年着こんだ100年コートも追加でご紹介します。写真が多くて重かったらごめんなさい。
トレンチコートはお好きですか?
着込めば着込むほど味が出るトレンチコート。お好きな方がとても多いコートですよね。ヴィンテージのトレンチコートの雰囲気はなんともいえないものがあります。
ヴィンテージの味が出た、旬のトレンチコートも素晴らしいですが、自分で一から育てるのもまた一興。
本記事ではそんなトレンチコートの経年変化をご覧いただきたいと思います。
今後も随時更新を予定しています。
100年コートとは?
以下、公式Webからの引用です。
「TIMELESS WORK. ほんとうにいいものをつくろう。」の理念の元、
永く愛されることをテーマに、日本の匠の技を結集させたコートとして、“100年コート”は生まれました。
親から子へ、子から孫へ。歳月と共に美しさをたたえ、受け継がれていくように。
親から子へ受け継ぐことができるコートを目指すという類を見ないコンセプトを掲げたコートです。
三陽商会は元々バーバリーとライセンス契約を結んでバーバリーのタグでコートを生産していました。その40年以上培ったノウハウ、技術を持った青森の工場で生み出されているのがこの100年コートです。
3年着こんだ100年コートをご紹介!
3年ほど使用しているので良い感じに使用感が出てきたなと思っています。使用感のないトレンチはサマにならないというか気恥ずかしいんですよね。
こちらはロングトレンチで今は普通に売ってますが、購入当時はロングは伊勢丹別注でしか無かったんです。トレンチはクラシカルなロングが欲しかったので伊勢丹別注で販売されるまでかなり待った記憶があります。
表地の素材は最高級の綿と言われるエジプトコットン100%です。
ちなみに面倒なので滅多にしませんが、下のように所謂「ガンフラップ」を留める着方の方が好きです。トレンチはベルトの縛り方や着こなしで個性が出せるアイテムなので楽しいですよね。
ガンフラップを留めた方がよりクラシカルな感じがして好きなんですよね。
皆様はどっちがお好きですか?
細かいディティールを見てみよう!
コートの雰囲気をお伝えしたところで細かいディティールを見ていきましょう。上で紹介した「ガンフラップ」以外にも軍用コートだったトレンチコートは名残がいろいろあります。
エポーレット&ストローラッチ
肩にあるフラップのようなものが「エポーレット」と言います。元々階級章や、双眼鏡、水筒ストラップを留めるために使用していたとか。ただ、肩に水筒とか双眼鏡付けてたら邪魔じゃね?って思うのは私だけでしょうか。
次に「ストローラッチ」ですが、これは襟の後ろにあるベルトのことで前で留められるようになっています。完全に襟を立ててベルトで留めることで、雨風を凌げるようにしたとのことです。
ストームシールド&インバーテッドプリーツ
まず、肩から背中に掛けて2重構造となっている部分のところを「ストームシールド」と言います。写真だと肩とベルトの中間に横一線となっているところです。「ストームシールド」とかなんかガンダムにありそうな名前ですが、雨がコートに浸透しないように水滴が滑り落ちるための構造らしいです。
「インバーテッドプリーツ」はコートの裾の部分です。写真だとベルトの中央から下に一直線に伸びているところ。ここはボタンがあって留められるようになっています。通常は留めておいて、馬に乗るときには邪魔にならないようにボタンを外すという使い方をしていたようです。
ライナー
軍とは全く関係ない「ライナー」です。ほとんどの方にはこっちの方が重要でしょう。ライナーは非情に落ち着いた雰囲気になっています。ちなみにライナーデザインは1つじゃないかもしれません。
生地はウール98%、ポリウレタン2%です。
ロングトレンチなので冬しか着ないということもあって、ライナーを外したことがないんです。ですのでライナー有無で比較はできませんが、ライナーがあれば真冬でも十分温かいです。というか膝下まであるロング丈なのでとっても温かい。
5年着こんだ100年コートをご紹介!
丸5年、今年で年目を迎える100年コート。
3年目の頃よりも味が出て良くなりました。1年目、2年目は硬いし、まだまだ新しさが抜けなくて着こなせていない感がありました。5年も経つとそんな雰囲気はなくなりましたね。
細かすぎて伝わらないかと思いますが、最初の硬くて張りのある生地から柔らかい生地になってきました。ここからどんどん柔らかさが増していくんですよね。
人の肌だと張りがなくなるというのは良いイメージではありませんが、トレンチコートだと味が出てきたとなります。最初はホントに硬かった。
だいぶクタっとしてきました。
あと5年くらいしたらもっと良くなりそうですね。この毎年毎年少しずつ変化していく、育っていくのを実感できるのは幸せなことだと感じます。
硬さが取れて着心地も良くなっていくんですよ。
サイズ&着こなしをご紹介。
175cm、63kg、肩幅45くらいの斉藤さん。はMサイズを購入しました。伊勢丹で試着して購入したのでサイズ選びの参考になるかと思います。
サイズ感や着こなしは以下をご覧ください。
ガンフラップを留めた着こなし。
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個人的に一番好きな着こなしがこのガンフラップを留めた着こなし。
胸から腰への流れが好きです。
トレンチコートの着こなしは一杯あって正解はないと思いますし、自分が好きな着こなしをすればいいと思います。
斉藤さん。はこのクラシックな着こなしが好きというだけですが、せっかくなので試していただけると嬉しいですね。
歩いていても見たことがないので是非。
タイドアップスタイル。
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タイドアップスタイルとの相性もバッチリ。
ビジネスで使ってもカッコいいのでおすすめです。
ロングトレンチはライナーがあって冬でも暖かく、首元にストールを巻けば完璧。
ちなみにベルトは前で結ぶ派です。とは言ってもさすがに春になると違いますけどね。
雨に強く雪にも強い。耐久性も高いと欠点が全くないコートです。
ロングトレンチの春の着こなし。
正直にいってどちらかというとロングトレンチは秋冬の方が合っていると思います。ただ、春に使えないかというとそんなことはありません。
人によっては重たいと思われるかと思いますが、個人的にはこういう着こなしも好きですね。皆様はどう思われますか?
春の雨の日とかにはちょうど良い着こなしだと思うんですが。
100年オーナープラン。
購入から3年ごとのシーズンオフ期間にコートを預けると定期診断してくれるというもの。しかも無償です。
100年オーナープラン・ケアプログラムの診断10項目
・ボタンに緩みがないか
・袖口が擦り切れていないか
・ボタンが欠損していないか
・裾周りが擦り切れていないか
・バックルが破損していないか
・裏地の破れがないか
・ベルトループが擦り切れていないか
・ステッチがほつれていないか
・肩章などのパーツが欠損していないか
・シミ・汚れはないか
メンテナンス(お直し)は有料ですが、これ本当に嬉しいサービスだと思います。100年着てもらおうという気概を感じますよね。
100年オーナープラン | SANYOCOAT 1946 JAPAN
ちなみに斉藤さん。の100年コートは残念ながら対象外でした。
別注モデルはダメなようです。(問い合わせ済み)
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は三陽商会の「100年コート」をご紹介しました。
この100年コートは本当に気に入っています。
お値段が10万円くらいと安くないと思う方もいるかもしれませんが、本格トレンチとしては安い方ではないかと。例えばバーバリーだと余裕で20万円を優に超える価格になってしまいますしね。
名前通り100年着られるのかはわかりませんが、頑丈で雨にも強く温かい。トレンチコートはもともとレインコートなのでかなり適当な扱いをしていますが、3年で新品臭さが消え、5年でようやく自分の物になってきました。
今後もガンガン使ってクタクタにしていきたい、そんなコートですね。
トレンチコートに興味がある方は検討してみてはいかがでしょうか?
ロング以外もありますし、最近ではロングでも1枚袖とかエイジドモデルとかあるのでお好みのものを選びましょう。
今回は以上です。ありがとうございました。