面白い質問をいただきました。今まで「なんとなく」でコーディネートしていたジャケットの着丈の長さとトラウザーズの太さ、そのバランスについて。考えてみましょう。
以下の質問をいただきました。
こんにちは、いつも楽しく読ませていただいてます。
最近ジャケットを着始めているのですが、 ジャケットの丈とパンツの太さの関係について教えていただけませんか？ と言うのも、細身のジーンズをよく履くのですが、丈が比較的長めのクラシック寄りのジャケットよりも、丈が短めなジャケットのほうが合うように見えます。
一方、斉藤さん。のリゾルトとクラシックなジャケットの合わせに違和感がなく、この違いはなんなのだろうか？と。 単に自分が着ている姿に慣れていないだけなのか、あるいは一定の法則のようなものがあるのか、調べてみてもこれらの関係性について辿り着けませんでした。
そもそもスラックスはある程度太さがあるものなので、そちらの方が合いやすいということもあるのかもしれませんが。 どうぞよろしくお願いいたします。
ゆうきさん、ありがとうございます。
マニアックな内容ですがとても面白いと思いました。あまり言語化している人を見たことがないので斉藤さん。の考えを述べてみたいと思います。
クラシックなジャケットの着丈を考える。
トレンドによって変わるジャケットの着丈。
一言で着丈といっても身長によって変わるので斉藤さん。の身長175㎝をベースに考えます。
まず、クラシックなスーツやジャケットが好きな斉藤さん。に対してAkamineRoyalLine、そしてDORSOが仕立ててくれている着丈は以下の通り。（だいたいです）
- AkamineRoyalLine：73㎝
- DORSO：74㎝
そして着丈が短めのときのRING JACKETが以下となっています。
- RING JACKET：68～69㎝
クラシックな着丈というのはある意味で主観だと思うものの、一般的にお尻が隠れるくらいと言われています。斉藤さん。の場合は73㎝～74㎝くらいが適正なのではないかと。
クラシックなトラウザーズの太さとは？
上の画像は「華麗なるギャツビー」のワンシーン。
お尻が隠れる着丈のジャケットに対してトラウザーズの太さがわかりやすいかと思います。正直現在のスーツからするとかなり太いと思いますが、クラシックなスーツの一例としてはわかりやすのかなと。
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こちらはAkamineRoyalLineでオーダーしたトラウザーズを穿いた斉藤さん。
太めのスラックスですが、華麗なるギャッツビーよりは細いです。
こちらはDORSOでビスポークしたときのトラウザーズ。
AkamineRoyalLineよりもテーパードが効いている分シュッとして見えます。ウエストや太ももはほぼ変わらないと思います。
ジャケットの着丈に対するトラウザーズの太さについて。
さて、本題に入りたいと思います。ここからは完全に主観。
質問の「細身のジーンズには着丈が短めなジャケットの方が合う気がしているが、斉藤さん。のクラシックな着丈にリゾルト違和感がない」について。
まず、着丈だけでは測れないものの、クラシックな着丈のジャケットならある程度太目のトラウザーズを選ぶ方が間違いと思います。
ただし絶対そうしないといけないのか？といえばそんなことはありません。
ファッション用語でIライン、Vライン、Aラインという、コーディネートにおけるシルエットを表現する言葉がありますよね。
Iラインならトップスとボトムスのどちらもボリュームを抑えた細身のシルエット。
Vラインはトップスにボリュームを持たせつつボトムスは細い逆三角形のようなシルエット。
Aラインはトップスを細くボトムスにボリュームを持たせたシルエット。
上の3枚の写真を当てはめると、46のジーンズを穿いているのがIライン、44とリゾルトを履いているのがVラインに近いと思います。まぁ厳密にはVラインというほどではありません。あくまでジャケットと比較してトラウザーズが細く見えるということ、46のジーンズを穿いた写真と比較してという意味です。
そんなわけでファッションとして考えると全然おかしくないんですね。
これはジーンズに限らずスラックスでも同じことが言えます。ただカジュアルなジーンズに比べてスラックスの方が違和感を持つ人は多いかもしれません。いずれにせよそれが好きか嫌いは別の話しですが。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
面白い質問ありがとうございました。あくまで主観ですがこんな感じです。
- ジャケットの着丈とトラウザーズの太さは合わせるのが王道
- トラウザーズが細くなってもVラインっぽくなるのでそれはそれであり
- 最後は好みの問題
ジャケットの着丈短め、トラウザーズが太めだとAラインっぽくなります。これはこれで好みによると思います。
斉藤さん。がDORSOのジーンズで46を選んだのはジャケットとトラウザーズの太さのバランスもあります。これくらいの太さがバランス的に良いのかなって思いました。
まぁこれも齋藤力氏と会話しましたが結局のところ好みになります。
今まで感覚でやってましたが言語化すると面白いですね。
参考になるかわかりませんが楽しんでいただければ幸いです。
今回は以上です。ありがとうございました。
