今回は今更ですが「アンボタンマナー」について。絶対だ!という人もいればそこまで大事じゃないという人もいる。簡単な解説と、思っていることを述べます。
前にYahooニュースでアンボタンマナーの記事がありました。案の定というか、コメント欄では「無意味なマナー」「無くすべき」みたいなコメントが大量に。
こういう人たちは音を立てて食べる行為やひじをついて食べてる行為についても何とも思わないのでしょうか。
そもそも行儀作法に意味を求めるのってどうなんでしょうね。
もちろん意味のあるものもありますが、そうでないものもある。茶道に「お茶碗を時計回りに2回回してから口をつける」というものがあったと思いますが、この行為に意味なんて求めないでしょう?
そういった「意味がないからなくせ」は文化や歴史に対する冒涜だと思うんですよね。
アンボタンマナーとは?
ジャケットの一番下のボタンは留めない。
これが基本。なのですが、上の写真のようなシングルとダブルブレストの違いとか、座ったときにはどうするとか、スリーピースの場合はどうするとかあるわけです。
簡単に解説します。
シングルブレスト
- 立っている場合は下のボタンは留めません。2つボタンなら上のボタンだけ留める、3つボタンなら上と真ん中のボタンを留めます。(段返り3つボタンの場合上は飾りなので真ん中だけ)
- 座った場合は全部のボタンを外します。
ダブルブレスト
- 諸説あります。立っている場合でも下のボタンも留めるという人、下のボタンは留めなくていいという人。斉藤さん。は下のボタンは基本留めません。
- 座った場合もボタンは外しません。(斉藤さん。はジャケットによっては外す場合もあります)
スリーピース
- ジレ(ベスト)を着用している場合、ジャケットのボタンを留める必要がありません。ボタンを留めるのがNGということもありません。ただしジレのボタンは一番下以外は全て留めます。
- 座った場合はジャケットのボタンを留めていた場合は外しますが、留めていない場合はそのまま。
アンボタンマナーはジャケットが美しく見えるかがポイント。
シングルの場合、そもそも下のボタンは飾り。そして座った際にシワがよってしまうのでボタンを外します。つまり意味があるんですね。
ちなみにダブルブレストのところに諸説あると書きました。
突撃されそうなので先に書いておきますが、下のボタンを留める必要がないというのは斉藤さん。自身が昔聞いたことであり、銀座英国屋のブログに書かれてもいます。
ダブルスーツの着こなし方。正しい着方やマナー、コーディネートまで徹底解説。|オーダースーツの銀座英國屋
マナーはあくまでマナー、ルールではない。
正解を求めるあまり「絶対こうでなければならない」みたいな人がたまにいます。
例えば斉藤さん。の場合、友人・知人が立っている際に全てのボタンを留めていたら教えます。一方でボタンをしたまま座っても教えないと思います。(関係性やその人が服に興味あるのかにもよる)
斉藤さん。自身、座る際にダブルブレストでもボタンを外すことがあります。これはタイトフィッティングのジャケットの場合シワがよるためです。
マナーはマナーであってルールではありません。
一方でマナーはマナーとして押さえておく方がいいのも間違いありません。
間違っている人を見て鬼の首を取ったようになるのも違うし、知らなかったからといって無くせというのも違う。バランス感覚を大事にして欲しいと思います。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回は「アンボタンマナー」について簡単にまとめつつ思っていることを書かせていただきました。
マナーを知らない人には是非知って欲しいと思います。特にシングルジャケットの一番下のボタンは飾りなので留めちゃうと型崩れします。
また諸説あるものもあるので、「絶対これが正解だ!」みたいなのもおすすめしません。フォーマルにおけるルールとは違いあくまでマナーですから。
特に諸説あるようなものは、個人的にどっちでもいいんじゃないって思っています。
今回は以上です。ありがとうございました。