今回はヴィンテージ(アンティーク)ウォッチについて。古くて壊れそう、汚そう、動かなそう、と思っている方もいるかもしれませんが実はそんなことはないんです。
近年の時計は本当に素晴らしいと思います。
特に高級時計と言われる時計は、時計が必ずしも必要とされないからこそ生み出された工芸品。正直ヴィンテージウォッチとは作り込みが違います。
一方でヴィンテージウォッチにはヴィンテージウォッチの魅力があります。
時代背景にともなうデザインや、良い意味でのシンプルさ。ガンダムに例えますと現代の高級時計がニューガンダムだとするとヴィンテージウォッチはザクⅡのような。
そんな素晴らしいヴィンテージウォッチをご覧ください。
- ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチって?
- BULOVA(ブローバ)ってどんなブランド?
- ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチのすすめ!
- ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチのイマイチなところ
- 着用するとこんな感じ。
- まとめ。
ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチって?
諸説あります。
例えば「日本アンティーク時計協会」では50年以上前の時計をアンティーク時計と定義しているようです。しかし一般的に「アンティーク」という言葉は100年以上前のものに使われているようです。時計の場合でもそれを適用する人、または20世紀の時計をヴィンテージ、それより前をアンティークと呼ぶ人。
腕時計が世界的に普及されるようになったのは第一次世界大戦からでそれまでは懐中時計がほとんどでした。有名な話ですが戦場でポケットから時計を取り出して確認するというのが煩わしいというか危険なわけです。なのですぐに確認できる腕時計が普及したと言われています。
BULOVA(ブローバ)ってどんなブランド?
宝石商だったブローバ氏が1875年立ち上げたブランドですが、時計専門店としてではなく宝石店だったようです。いつから時計分野に進出したのかはわかりませんが、20世紀のアメリカを代表する腕時計メーカーの1つにまで成長しました。
有名なエピソードは1960年発表の電池式腕時計「アキュトロン」にまつわるもので、初めて月で使われた腕時計が「オメガスピードマスター」だったのは有名なところですが、腕時計以外の機器・機内の時計には、「アキュトロン」が採用されたということです。この「アキュトロン」は月差1分以内という当時最高の精度を誇った製品で、当時のブローバがいかに優れた時計メーカーだったのかが伺えますよね。
そんなブローバも凋落します。それも日本のせいで。
日本のセイコーが生み出した世界初の市販クォーツ腕時計「アストロン」が引き起こしたクオーツショックにより競争に敗れて凋落したわけです。これはブローバだけでなく当時一流ブランドのほとんどが大打撃を受けています。
当時の時計は世界最高峰で月差1分以内。「アストロン」は月差3秒以内。勝負にならなかったわけです。脱線しまして長くなりましたがそんな感じです。
ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチのすすめ!
ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチをおすすめするのはいくつか理由があります。
今回紹介するBULOVA(ブローバ)を参考に理由を述べたいと思います。
1. 秀逸なデザインと小ぶりなサイズ
デザインの好き好きは人それぞれではありますが、現代の時計にはない雰囲気の時計が非常に多いです。写真のブローバは1940年くらいのアールデコ調の時計ですが、こんな雰囲気の時計は現代ではなかなか無いですよね。
サイズも文字盤だけなら20mmくらいかな?今だと40mmくらいが普通なのでだいたい半分くらいの大きさです。
2. 数十年にも及ぶ歴史
アンティーク時計は過去数十年に渡って大切にされてきたから今も動いています。
どこの誰が使っていたかはわかりませんが、何度もオーバーホールされ壊れずに生き残った時計です。作られたときには同じ時計が大量にあっても数十年の時を経た今ではオンリーワンです。
秒針や文字盤の状態、ムーブメントの状態、どれ一つとっても同じものはないんです。アンティーク時計との出会いは正に一期一会です。
3. 購入し易い価格
こちらのブローバの時計は6~7万円くらいでした。
現代の高級時計は安くても50万円とかしますからかなり低価格だと思います。アンティーク時計でも高いものはたくさんありますが、それは今でも変わらず世界最高峰の時計ブランドのものですね。例えばパテックフィリップ、ロレックスとか。
ロレックスとブローバ、当時はどっちが上っていえないくらいの関係です。当時作られている時計のレベルはあまり変わらない、でも現代ではロレックスの方が圧倒的に高い。それは今のロレックスのネームバリューに引っ張られるからなんですよね。
世界一有名な時計ブランドのロレックスと今ではシチズンに買収されたブローバ、この現代の格差で値段が決まっています。逆に言えば当時最高峰の時計を作っていて凋落したブランドの時計は狙い目ってことですね。
4. あまり壊れないしオーバーホールも結構できる
現代の時計と比較したら壊れやすいかもしれませんが、普通に使っている分には壊れないですね。オーバーホールも数十年前の時計の割にできちゃう。
なんでかっていうと、基本的に構造がシンプルで部品が汎用的だからだと思います。今の複雑時計のような機能もないし、何より純正部品が必須ではないのが大きいと思います。
ヴィンテージ(アンティーク)ウォッチのイマイチなところ
個人的にはあんまり無いのですが…
- 日差2分、3分は当たり前に遅れます
- 毎日ゼンマイを巻く必要があります
- 水に弱い、防水性能は皆無です
こんなところでしょうか。
毎日手巻きでゼンマイを巻くのですが1日あたり2分とか3分は遅れてたりします。ただ、通常生活していて困ることはないと思います。個体差があるので1分くらいの時計もありますが、気にしたら負けです。だって数十年も前の時計ですから。
そもそも時計をそんなにきっちり合わせる人も少ないでしょう。正確な時間を知りたかったらスマホを見ればいいわけですからね。
あとは水に弱いところか。これも時計付けて風呂入るわけじゃないので困らないと思います。強いて言うなら梅雨時期はあんまり使わないかな。傘があればそんなに問題はないと思いますが。
着用するとこんな感じ。
いかがでしょうか。小振りなサイズであまり目立たないですよね。
ヴィンテージウォッチで気に入っているのはデザインもですが、このサイズ感が現代の時計ではなかなかありません。特に腕が細いと小振りなサイズが似合いますから。
”ドレスウォッチ”らしくシャツに無理なく収まるのもいいですね。
まとめ。
いかがだったでしょうか。
今回はヴィンテージウォッチのすすめと題して、BULOVA(ブローバ)の時計をご紹介しました。現代において時計は装飾品に当たるもので、ご自分の好みのものを身に付ければいいと思います。ただやはり腕の太さによって似合う似合わないはあるのかなと。
そういえばヴィンテージウォッチですが、他者にマウントはとれません!(笑)
人によってはこれが最大のマイナスポイント(?)なのかもしれませんね。時計好きの中には稀にそういう方もいますからね。読者の方にはいないと思いますが。
ヴィンテージウォッチには現代の時計にはない魅力が詰まっています。興味がある方は是非検討してみてはいかがでしょうか。
今回は以上です。ありがとうございました。